◇ 60の手習い 2005年11月 5日 (土)
庭のハナミズキとドウダンツツジの葉が赤く色づき、もうすぐ木枯らしの季節になる。
野の菊も咲き競い、雀や椋鳥たちがせっせと冬ごもりの準備をしている。
菜園の白菜やキャベツ大根などの冬野菜も、元気に太陽の光を浴びている。
今日は念願だったピアノのレッスンを始めた。
「シニアの方は初めてなんですけど頑張りましょうね」という若い先生に教わる事にした。
大人のためのピアノ悠々塾(入門編)を教材に悪戦苦闘。
どうにか両手で ドレミファソ・・♪ ドレミファソ・・♪
「たまんないな!俺の部屋の真下でピアノの練習かよ!?」と息子にぼやかれながら
夜、娘達の使わなくなったピアノに向かい
「ドレミ・・ドレミ・・」教わったばかりの右手・左手・両手の練習。
少しはボケ防止になるかな?
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◇ たまには良いカモ! 2005年2月22日 (火)
久しぶりに都会に出た。
ラッシュアワーを過ぎているので電車内もホームもそれほど混まず余裕があった。
ゆっくりと階段を上り下りし、たまには都会の空気もいいなと思いながら
目的の有楽町駅前にある交通会館まで行った。
今日は交通会館のギャラリーで開催されている
知人のお母様の写真展を見に来たのである。
地階にあるギャラリーの入り口に「前田 和 遺作展」の案内板が出ていた。
前田さんは主人の友人のお母様で、主人が退職した折、
暮れゆく夕日にどっしりと立つ富士の写真を頂いた。
私はその写真を見て、これからの人生 この富士のように
何事にも動じないような人間でありたいと思った。
その前田 和さんが昨年急逝されたという。
そして生前に 山、花、オーロラなど魅了されて撮っていた写真を
遺作展で発表してくれるという案内状をいただいていた。
会場には見事なオーロラの写真や、
女性ならではと思わせる植物の写真などが展示されていて
しばし、時をわすれて作品に見入ってしまった。
主人も見たいと言っていたのだが、このとき風邪ぎみだったので
私一人が鑑賞することになったのが残念である。
写真を見たあとウインドウショッピングしながら銀座4丁目まで歩き デパートを覗いたり食事をして帰路についた。
◇ 寒中見舞い 2005年1月29日(日)
しばらくぶりに、長女から電話があった。
年賀状を出したらその方が亡くなっていて、ご遺族の方から寒中見舞いが届いたと言うものだ。
年賀状の相手は長女が小学校1年生の時の担任の女性教師である。
社会人になっても賀状や折々の便りをやりとりしていたらしい。かれこれ30年近くにはなろうか?
長女は器用な方ではないが、主人に似ているのか人と人との交流をとても大事にしている。
「昨年の賀状には『私も古希を迎えました』と元気そうだったけどね。」と恩師の訃報にショックだったようだ。
帰省した折りにお墓参りをしたいと言っていた。
恩師はお寺に嫁いで住職さんを助けながら教師をしていた。
雨の日には雨合羽を着てバイクで通勤していた。
芯の強い凛とした風貌を思い出す。
生者必滅・諸行無常・・合掌。