エッセイ(車椅子の視線から)

 ・・・ 2010年 1月〜2010年 6月 ・・・




○ ゴーヤの日よけ   
○ 今年も咲いたアマリリス   
○ 生きるとはどういうことなのか 
 受け入れる  
○ 今年のお正月 





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○ ゴーヤの日よけ

父の日の贈り物を兼ねて?
和さんがテラスにゴーヤで緑の日よけを作ってくれた。
ゴーヤを二本植えたプランター二つに屋根までネットを張ってある。
テラスはコンクリートで土がないので
風に飛ばされないようにプランターに竹で固定したと言う。
屋根に梯子をかけて固定するときだけ息子に手伝ってもらったが
後は和さんが一人で仕上げた。

金さんが車椅子の生活になってから
こういう仕事も和さんが一人でやることが多い。
金さんは、出来上がりを見て
「素晴らしい!!」と喝采を贈るだけである(笑い)。
6月19日(土)遊びに来た次女と孫がゴーヤに水をやってくれた。
ゴーヤのツルが伸びて日よけらしくなるのが楽しみである。

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○ 今年も咲いたアマリリス 

庭の車椅子の散歩道から田んぼに通じる道端にアマリリスが咲いている
それはお見舞いにいただいたアマリリスの花が終わってから
球根を和さんが庭植えにしてくれたものだ

あれからもう十年くらいになるだろうか? 
最初は赤とピンクの二株だけだったが 
年々少しずつ増えて 
今では群落も二カ所になった

毎年この時季になると 素敵な花を見せてくれるアマリリス
車椅子の散歩道を のんびりと散歩しながら 
アマリリスの花を贈ってくれた友人を思い出す

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○ 生きるとはどういうことなのか

昨日、2010年3月21日(日) 午後9時分からのNHKスペシャル「命をめぐる対話“暗闇の世界”で生きられますか 」を金さん&和さんで見た。
「もし、あなたが意識ははっきりしているのに、しゃべることも体を動かすことも出来ず、自分の意思を他人に伝えることが困難になったらどうしますか?」という問いかけは、想像以上に重いものがあり、車椅子の生活をしている金さんには即答ができないように思う。
難病や脳損傷や脳疾患の患者の中には、放映された照川さんのような「閉じ込め症候群」や「閉じ込め状態」と呼ばれる究極のいのちの状態におちいる人が増えているという。
照川さんは頬のわずかな動きをセンサーに感知させることでパソコンを通じて意思を伝えていたが、しかし、それも奥さんの協力がなければできないことである。照川さんが頬でパソコンを操作して綴った要望書「完全な“閉じ込め状態”になったら死なせてほしい。闇夜の世界では生きられない。人生を終わらせることは“栄光ある撤退”であると確信している」。が大きな波紋をよんでいると言う。
人間が生きるとはどういうことなのか。どういう状態になると人生を終わらせることができるのか?
その場合でも、それを選ぶのは本人の事前の意思表示なのか?本人の事前の意思表示が無い場合は誰がそれを選べるのか?
金さんも、改めて生と死をしっかりと考えなおし、意識がはっきりしている間に自分の意思を書面で伝えておくのが良いのかも知れない。
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 受け入れる 2月2日

朝起きると夕べの雪が2〜3センチ積もっている。
この地方ではこの冬の初雪だ。
昨シーズンは全く雪が積もらなかったので、
家で久しぶりに積もった雪を見たことになる。
冬になる前、長期予報でたしか「この冬は暖冬か」と
予想していたような気がするが、果たしてどうだろうか?

ただ、この辺のこのくらいの積雪は
直ぐに溶けてしまい翌日まで残らないからありがたい。
息子が朝出勤するときに2〜3センチ積もっていても、
今日は天気が良いので帰るときにはきれいに消えているだろう。



寒いので金さんとネコのマリリンは今日は一日中家の中から出られない。
脳出血の後遺症で車椅子の生活になってから、
雪が平気だった金さんが寒さにからっきし弱くなった。
それが、信州の出身者としてちょっと恥ずかしい気がする。
しかし、病気の後遺症なのだから仕方がない。
これも運命、元気なときの自分ではないことも甘んじて受け入れよう。
そして
二度も脳出血で倒れたのに
例え車椅子の生活でも、今も元気で生きていることに感謝しよう。
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 今年のお正月

2010年元旦に考えた。
「今年ものんびり行こう あせる旅ではないのだから
 相変わらずの車椅子生活だが これはこれで結構楽しいし」

新しいパソコンwindows 7にもだいぶ慣れて来た。
金さんが我慢して前バージョンのWindows Vistaの購入を見送ったのは正解だったようだ。
どんどん高機能化して重く使いにくくしていく路線も マイクロソフトは転換したらしい。
動作の軽快な windows 7は今のところ快適で気に入っている。

心配していた和さんの圧迫骨折も順調に快復しているので
金さん&和さんで旅行に出かけるのも そう遠くはないようだ。

そんな金さん&和さん夫婦のところに 
元旦に次女が孫の魁人(かいと)を連れてやってきた。
この前来たときと違い だいぶおにいちゃんになっている。
髪もおにいちゃんらしく切ったし 
驚いたことに 一人で立ち上がって歩けるようになった。
これだから 
金さん&和さんが老けていくのも当然なのだ

魁人(かいと)に 車椅子の散歩道で遊んでもらった。
和さんが本当の骨折りしたのだが 
車椅子の散歩道として実を結んで金さんも嬉しい。
和さんご苦労さまでした 無理をしないで骨折治してください。

翌日の2日には長女夫婦がやってきた。
次女も魁人と泊まっているので久しぶりに金さん&和さんと子供たちが勢揃いしたことになる。

和さんが腰の痛いのをおして用意したおせち料理とお餅を、美味しくみんなでいただいた。
「今年はお餅も買えばいいね」と金さん&和さんで話していたのだが
「お餅は家でつくのが腰があっておいしいね!」と子供たちに言われるものだから 
和さんが12月28日 少し無理をして餅つき機で一人でついたものだ。
最近の若者は、おせち料理も「実家に帰ったときに食べるもの」と思っているフシがあるようだ。
箱根駅伝が芦ノ湖の往路にゴールインするのを待って
和さんが長女夫婦を車でそう遠くない夫君の実家に送っていった。

次女と孫が3日に帰り、4日から長男の仕事が始まって金さん&和さんの家に日常が戻った。
子供たちが来てくれるのは嬉しいのだが、帰って行くとホッとするから不思議である。
この気持ちは金さんだけでなく、和さんも猫のマリリンにもあるようだ。

お正月という非日常が終わり日常に戻って 金さんとマリリンの体調が少しおかしくなった。
金さんが久しぶりに軽い風邪を引いたし マリリンは初めて和さんの掛け布団の上でオモラシをした。

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