休むのもリハビリ! 2004. 4. 4(日)
町の保健センターでやっているリハビリ教室を見学したのは昨年11月である。
それ以来急に寒くなったのと、新年はバリアフリーの家の新築工事が始まったり、
和さんの大怪我で車が運転できないなどが重なり
とうとう旧年度中リハビリ教室へは行かなかった。
3月の終わりに保健センターのリハビリ教室担当の保健師さんが
久しぶりに家庭訪問にきて「新年度のリハビリ教室は4月1日から始める」と
教えてくれた。
その時に「暖かくなったので今年は参加して見ます」と答えたが、
今年は桜が例年よりも早い。桜が好きなので3月中に幸手市の権現堂桜堤のお花見を
終え、「次のお天気の日に行田市の満願寺の枝垂れ桜を見に行こう」と
和さんと相談していたら運悪く次に晴れる日は4月1日だという。
当日予報通り晴れたので午前中に花見をして午後はリハビリ教室に出ようと決意した。
ところがこんな時ほど失敗をすると自分でもあきれてしまった。
満願寺で桜を見て、デジタルカメラに記念の写真を残そうとして、
デジカメのCFカードを忘れたことに気が付いた。
何とか苦労して携帯電話で写真は撮ってきたが、家に帰ってから
今度はパソコンに画像を取り込む方法がわからない。
そんなこんなでドッと疲れてしまい結局午後のリハビリ教室はお休みした。
次のリハビリ教室は4月15日だそうである。
訪問リハビリにリハビリ教室、そして自主リハビリと無理をして疲れないように
楽しくやっていこうと思う。
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介護保険と訪問リハビリ 2004. 1.26(月)
今月最後の訪問リハビリに「フロンティア」のSさん(理学療法士の女性)が新人の女性を一人連れてきた。
女性は作業療法士で「Kです、よろしくお願いします。」と名乗った。少し話してみると病院勤めをしてから
リハビリ看護センター「フロンティア」に移ってきたという。
フロンティアで金さんのところに訪問リハビリに来てくれるスタッフがこれで4名(理学療法士2、作業療法士2)に増えたことになる。
病院に勤める理学療法士や作業療法士が、地域で訪問リハビリをやる事業所に移ってくるのは利用者にとっても嬉しい。というのは、
在宅でリハビリをやりたいと思っても訪問リハビリをやる事業所がわからないで諦めている人が他にもいると思われるからである。
折角、介護保険に訪問リハビリという嬉しいサービスがあっても利用できなければ絵に描いた餅になってしまう。
だから選択の幅が広がることは大歓迎である。
だいたい介護保険の数あるサービスの中でも、訪問リハビリはサービスを受ける人の自立に一番結びつくのではないかと思う。
訪問リハビリは、利用者の日常生活での問題点の発見とそれに対する対応策を専門家が教えてくれるのである。
そして、利用者に適したリハビリを実際にやって、訪問リハビリがない日にも自分でリハビリをやる方法を教えてくれる。
それによって利用者の行動が積極的になり、介護認定でも要介護の人の認定が重くならないとすれば、
介護保険制度の本来の目的にも貢献するように思う。
とはいいながら、まだ訪問リハビリのサービスをやってくれる事業所は少ない。
理由はいろいろあるだろう。勤めてくれる理学療法士/作業療法士がまだ少ないこともその一因かも知れない。
病院のリハビリテーション科にいて、リハビリテーションの必要な人に組織で対応していくのはある意味でそれほど難しくはない。
それと違い地域に出て訪問リハビリに従事するには勇気が要る。
その点フロンティアを立ち上げたSさんは立派だと思う。
また、Sさんとともに活躍しているスタッフの皆さんにも声援を送りたい。
これから訪問リハビリをやる事業所が全国に増えるには、介護保険の見直しとともに、理学療法士や作業療法士の人たちが、
リハビリテーションの本来の意義と自分たちの役割に目覚ることが重要なことだと思う。
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2004年最初の訪問リハビリ 2004. 1. 5(月)
2004年最初の訪問リハビリにフロンティアからやってきたのは理学療法士(PT)のSさんだった。
「おめでとうございます。今年も目標を持って頑張りましょう!」とリハビリをはじめる。
とはいいながら、今年初めての訪問リハビリなので、軽いメニューではじめた。
「年末年始のお休み中に変わったことはありませんか?」
「特にありませんが、大晦日の日に夕方調子が悪く夕飯を食べないで横になりました。
でも、紅白の『美川憲一と小林幸子の対決』の前に起きて『行く年来る年』の除夜の鐘
をきいてから、ねました。そうそう、パソコンのやりすぎのためか右腕の肩の所が少し痛い
のですが。」と金さんが聞くと
「膝の上で両手を組んで腕を伸ばしてみましょう。時々そうやって筋肉の疲労を和らげてやると
こうかがあるんですよ。」とSさんが教えてくれた。
腕と足のストレッチと運動を終わって
「全体的に身体はそれほど硬くなっていないようですね。」という評価だった。
週一回ではあるが、訪問リハビリは効果がある。
訪問リハビリの日ストレッチや筋肉トレーニングをやるだけでなく、
普段の日にやる自主トレの方法も教えてくれる。
今年も、楽しみながら訪問リハビリを利用していきたいと思う。
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リハビリ教室の見学 2003.11. 13 (木)
町の保健センターで月2回リハビリ教室をやっている。
福祉祭りの日にそれを知ったので、13日のリハビリ教室を見学に行ってみた。
この日の参加者は少なく3名で男性だけである。欠席者がいるらしい。
済生会栗橋病院から理学療法士(PT)が一人指導にきていた。
保健センターの保健師、看護師が参加者と共にリハビリ教室についている。
はじめにみんなで歌を歌ってリラックスする。
ところが歌が演歌で言語障害のある金さんには難しい。
リハビリ教室には、金さんのような言語障害のある人や、
歩けなくて車椅子の生活をしている人は来ていなかった。
後遺症が割合軽い人向けにやっているようだ。
歌の後、椅子に座ったまま体操をやる。
次は、床に座って運動である。
椅子に座っての運動は金さんもやってみたが、床に座っての運動はできなかった。
その後二人でお手玉を投げ合う運動をして運動が終わる。
運動が終わるとみんなでお茶を飲みながら世間話をした。
リハビリ教室で軽い運動をして、町の仲間と話し合うのが
障害のある人で家に閉じこもりがちな人には良いようだ。
金さんもリハビリ教室に出られる日には参加して見たいと思った。
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さすがリハビリテーションのプロ! 2003.11. 3 (月)
10月26日と11月3日の月曜日フロンティアから交代で訪問リハビリにやってきた。
介護保険で訪問リハビリのサービスを利用するようになって約一ヶ月、5回の訪問リハビリで
ようやく軌道に乗ってきたような気がする。
いつの間にか毎週一回約一時間の訪問リハビリが待ち遠しくなっているから不思議だ。
訪問リハビリをはじめるまでも、自主的なリハビリを全くやらないではなかった。
お立ち台に毎日十分立ったり、家の中の歩行も妻の手を借りて四点杖で少しだがやっていた。
その自主的なリハビリで自己満足していたのとは違い、
リハビリの専門職である理学療法士(PT)や作業療法士(OT)がやってくれるリハビリは
一つひとつ理にかなっていることが金さんにもわかる。
だから、リハビリの効果も少しずつあがるような気がしてきた。
訪問リハビリのたびに理学療法士や作業療法士から運動の方法や力の入れ方、抜き方を少しずつ教えてもらいながら
訪問リハビリが無い日も効果的な自主的リハビリができるようにして行きたいと思う。
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第三回訪問リハビリ 2003.10.20 (月)
朝、リハビリ看護センターフロンティアの斎藤さん(男性)が訪問リハビリにやってきた。
斎藤さんははじめてであるが話しは他の療法士さんから聞いていた。
斎藤さんはこの地域に訪問リハビリと訪問看護を定着させようと有志を募って
フロンティアを立ち上げた理学療法士である。
先週のリハビリで金さんが少し無理をしたため首の筋肉痛が何日間も続いたので、
斎藤さんに話して少し手心をしてもらうことにした。
例によって開始前にベッドに上向きに寝ている金さんの血圧と脈拍の測定をする。
今朝寒かった割に血圧が安定している。
どちらも基準値の範囲内であり、体調は今日もいい。
斎藤さんと話しながら、両足と両手の運動とストレッチをする。
ベッドの上で自分だけでも運動を時々やるようにしているが、
こうして訪問リハビリの理学療法士や作業療法士にコツを教えてもらいながらやる
運動(腹筋を強くするための運動とかお尻の筋肉にも効果がある運動など)は、
自分でも何か効果が違うような気がするから不思議である。
リハビリが済んで廊下に置いてある妻の和さんが作ったお立ち台を見てもらう。
金さんは毎日10分間このお立ち台に立つようにしているが、
重力を利用しているので足の筋肉を伸ばすには無理が無くていい。
また立ちながら同時に発声練習もできるのでこれからも続けたいと思う。
和さんが作ってくれたお立ち台、重いので持ち運びに便利なように裏に持つところがついている。
(画像左側が表、右側が裏)
訓練が終わると、もう一度血圧と脈拍の測定をしてこの日の訪問リハビリが終わった。
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第二回訪問リハビリ 2003.10.13 (月)
朝、リハビリ看護センターフロンティアのSさん(女性)が訪問リハビリにやってきた。
Sさんは理学療法士である。
Sさんも、少し話しをしてからリハビリを開始した。
例によって開始前にベッドに上向きに寝ている金さんの血圧と脈拍の測定をした。
どちらも基準値の範囲内である。体調はいい。
話しながら、腹筋を強くするための運動とお尻の筋肉にも効果がある運動なども教えてくれた。
この日は特に体調が良かったので、少し調子に乗りすぎたらいい。
腹筋の運動をやっているときには何ともなかった筋肉の痛みが、午後から出て翌日まで続いた。
金さんが普段妻に手を引いてもらい四点杖で歩いている様子をSさんも見てくれた。
そして、足のぶんまわしもないし、ていねいに歩いているとほめてくれた。
手すりを使っての運動も教えてくれた。
お尻の筋肉を鍛えるには、運動するときお尻をつぼめるのがコツのようだ。
訓練が終わると、もう一度血圧と脈拍の測定をしてこの日の訪問リハビリが終わった。
金さんは、無理をして頑張りすぎずにやっていこうと反省している。
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訪問リハビリ・・・第一回 2003年10月6日 月曜日
リハビリ看護センターフロンティアのKさん(男性)が訪問リハビリにやってきた。
Kさんは作業療法士だという。
少し話しをしてからリハビリの開始である。
訪問リハビリの契約書で、訪問時の血圧や脈拍が基準値の範囲内でない場合には訓練を中止することになっている
ので、Kさんは先ずベッドに上向きに寝ている金さんの血圧と脈拍の測定をした。
どちらも基準値の範囲内なのでリハビリ訓練を始めた。
まだ、金さんの具体的な「訪問リハビリ計画」を作成してないのだろうか。
リハビリ計画の作成には、金さんの現在の状況を監察したり、金さんや妻の話を聞く必要があるので、自分もベッドに
乗って金さんの手や足を動かしてみる。
「このくらいで痛くありませんか?」「無理をすると良くないので教えてください。」
と言って続ける。
質問や話しをしながら腹筋を強くするための運動や、お尻の筋肉にも効果がある運動なども教えてくれた。
訪問リハビリのない日にも自分でやればいいと言う。
また、普段妻に手を引いてもらい、四点杖で歩いている様子も見てくれた。
足のぶんまわしもないしていねいに歩いているとほめてくれた。
訓練が終わると、もう一度血圧と脈拍の測定をしてこの日の訪問リハビリが終わった。
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訪問リハビリの開始 2003年10月05日 日曜日
金さんは介護保険で要介護3の認定をもらっているので、
○訪問介護(ホームヘルプサービス)、
○訪問入浴介護、
○訪問看護、
○訪問リハビリ
○通所介護(デイサービス)、
○通所リハビリ(デイケア)、
○居宅療養管理指導
などの居宅サービスを支給限度額の範囲内で利用することができる。
今年4月から妻が家にいるようになったので、一年間お世話になった訪問介護(ホームヘルプサービス)の
家事援助(ヘルパーさんによる調理や掃除など)サービスを中止した。
今年は代わりに訪問リハビリを利用することにした。
問題は訪問リハビリをしてくれるところがこの地域にあるかどうかである。
金さんのように訪問リハビリを希望する人は多いと思われるが、この地域でリハビリが定着していないためか
事業所の立ち上げが遅れている。
昨年、契約している介護保支援専門員(ケアマネージャー)に相談した時は、通所ならあるが訪問リハビリを
やっているところは無いと言うことだった。
それが、今年の春訪問リハビリをやるところができたのである。
リハビリ看護センターフロンティア という埼玉県久喜市にできた事業所である。
訪問リハビリをやってくれる事業所が見つかったので、介護支援専門員(ケアマネジャー)に連絡して
介護サービス計画に訪問リハビリを入れてもらうことにした。
介護保険は、要介護認定の限度額の範囲内なら、利用者が自らサービスの種類を自由に選ぶことができる
制度なので、「訪問リハビリを利用したい」という自分の希望を介護支援専門員にはっきりと伝えたのである。
主治医の指示書やフロンティアへの連絡を介護支援専門員(ケアマネジャー)がやってくれて、10月の介護
サービス計画 が作成された。
2003年9月28日(日)の午後フロンティアの理学療法士(PT)と事務長が契約書と指定訪問看護重要事項説明書
を持って来宅して訪問リハビリの説明をしてくれた。
説明を聞いて10月から週1回お願いすることにした。第1回は10月6日である。
いよいよフロンティアと契約書の締結をして訪問リハビリがスタートする。
(介護保険のサービス)
・ 訪問リハビリ
心身の機能の維持や回復のために、理学療法士や作業療法士が家庭を訪問してリハビリテーションを行う。
具体的には、理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)が、利用する人のかかりつけの医師の
指示に基づいて家庭を訪問して、心身の機能の維持や回復を図るためのリハビリテーションを行うサービス。
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はじめに
二年前(2001年)に退職して終日家で暮らすようになってから
車椅子生活をしている足とかお尻など下半身が目に見えてやせてきた。
普段起きている時間の大半を車椅子から書斎の椅子に移り、パソコンに向かっている
時間が多いのできっと運動量が足りないのだろう。
家の中の移動はほとんどを簡易型の電動車椅子に頼り、通路が狭く車椅子では行けない
トイレと風呂場ぐらいしか四点杖で歩いていないのだから無理もない。
「お尻の筋肉が痩せすぎたたのではないか?」と最初に気が付いたのはトイレだった。
トイレの便器に長時間座っていると骨が当たるようでお尻が痛くなった。
その時「どうしたのだろう!」と気懸かりになり、
その夜入浴の時に鏡に映る痩せた自分の肉体を見て「これではいけない!」と思った。
風呂場の鏡に、痩せてお尻がない貧弱な肉体が映っている。
お尻が痩せたのは、車椅子生活をしているので運動不足になり、
足やお尻の筋肉が痩せてきたのが原因だと察しが付いた。
ただ、車椅子生活になったのは1994年なのに、
お尻に肉が付いていないと気になったのはつい2,3年前である。
二回目の脳出血で倒れた後も体重が以前とあまり変わらなかったので、
運動不足もそれほど気にならなかった。
しかし、お尻が痩せて日常生活に支障がでてくるとそうも言っていられない。
足やお尻の筋肉を鍛えお尻を太らせる運動にはどうすればいいか?
素人なりに運動量を増やそうと考えた。
最初は広い体育館でなくても家庭でもできるだろうと、
契約している介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談し
エルゴメータを借りて使ってみたが効果がない。いや正確に言うとそうではない。
その時は妻も勤めていたので昼間は金さんが一人で留守番をしていたので、
せっかくのエルゴメータが一人では危なくて使うことができないのである。
かといって、遠距離通勤の妻の帰宅時間は遅く夜に使うことはできない。
週末は妻の仕事は一段と忙しい。
金さんと当時入院していた妻の母の介護があり、家の家事や田畑の仕事もいろいろあった。
結局、家庭で介護者が誰もいないときにエルゴメータを使うのは無理なことがわかり
エルゴメータはあきらめた。
次に廊下の手すりと四点杖を使い歩いてみた。
しかし、手すりが短く歩行の訓練には物足りない。
また、昼間一人では危ないのでだんだんに歩かなくなった。
2003年3月に妻が仕事を辞めて4月から家にいるようになったので、
手すりと四点杖を使っての歩行訓練を再開した。
また、病院のリハビリテーション科で通称「お立ち台」と呼ばれている台に
似た台を妻が作ってくれたので、毎朝、10分間乗っている。
だが、いろいろやっている割には「お尻を太らせたい!」という希望が実現しない。
「やせた肉体を改造しかつ屋内の平らなところをもう少し四点杖で歩きたい!」
そのためにリハビリテーションの専門の先生から指導を受ける方法を考えた。
そして、介護保険のサービスから「訪問リハビリテーション(訪問リハビリ)」をやってくれる
ところを探してやってもらうことにした。
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